武蔵浦和の再開発

武蔵浦和駅は、さいたま市南区に所在するJR東日本の駅です。

当駅は埼京線と武蔵野線が交差している乗換駅であり、埼京線の最速種別である通勤快速が停車するのと各駅停車は始発電車も設定されているため利便性抜群です。

そのためさいたま市により駅周辺は「副都心」として大規模な再開発事業が進められてきました。

今回はそんな「武蔵浦和」を紹介していきたいと思います。

概要


(上の地図はさいたま市が公開している情報を元にGoogleMapで作成)

上の地図のように第1~第9街区まで区分けがされて、再開発事業が行われています。なお、第9街区は全域がJR武蔵浦和駅の敷地となっています。

見えにくい場合は地図を拡大してみてください。

 

第1街区

第1街区は「プラムシティ」という愛称で、UR(都市再生機構)によって再開発が行われ、昨年3月31日に事業が完了しました。

武蔵浦和駅西口に隣接するため、駅前広場の整備が行われ、駅前広場からプラムシティの各建物がペデストリアンデッキによって直結されています。また、南方の各街区に整備済みだった既存のデッキとも接続されました。

建設された建物は3つ、「サウスピア」「プラウドタワー武蔵浦和マークス」「プラウドタワー武蔵浦和レジデンス」です。

「サウスピア」はさいたま市の公共施設で、南区役所や武蔵浦和図書館などが入居しています。また、地下駐車場もあり鉄道でも自動車でも来館可能でとても便利です。南区役所はさいたま市が政令指定都市に移行してから長らくプレハブ建築だったのでようやくという感じです。

「プラウドタワー武蔵浦和マークス」と「プラウドタワー武蔵浦和レジデンス」は”プラウド”ブランドのとおり野村不動産による分譲マンションで、それぞれ「マークス」が高さ100m地上28階建て、「レジデンス」が高さ63m地上20階建てとなっています。「マークス」の低層階にはコンビニや飲食店なども入居していて利便性は高いです。

第1-A街区

この街区は、武蔵浦和駅西口の真正面という、第1街区の中でも最高の立地ですが、いまだに再開発計画が発表されておりません。

少し前まで「ケーズデンキ」が街区のほとんどを占めていましたが、閉店し現在はコインパーキングとなっています。他に数件の雑居ビルが立地しています。さいたま市としてもこのままにしておくとは思えませんので今後に期待。

 

第2街区

武蔵浦和で一番最初に完成した再開発ビル「ラムザタワー」が立地しています。

ラムザタワーは2つの建物で構成されていて、線路側の建物はオフィスビルとなっていて「全国生活協同組合連合会」の本部が入居しています(「県民共済」といったほうがわかりやすいかもしれませんね)。西側の高層棟は下層部がオフィスと商店が、上層階は集合住宅となっていて、再開発で大きく発展した街のためいわゆる「飲み屋街」が存在しない武蔵浦和地区では数少ない居酒屋があったり、コンビニや銀行、公共施設や事業所など幅広いテナントがそろっています。

武蔵浦和駅とは歩行者デッキで直結していて、ここから隣接する街区にも歩行者デッキが伸びています。

 

第3街区

「武蔵浦和SKY&GARDEN」として、2016年に完成した複合施設です。

当初は高さ約210mの県内最高層(マンションに限って言えば国内最高層)の超高層ビルとして計画されていたようですが、経済情勢によって計画が縮小されたという経緯があります。それでも敷地南側に高さ約99.86mの高層棟、敷地の東西に4棟の中層棟、北側に事業所(高田製薬本社)が配置され、線路側には人工地盤が設置されその上は庭園、下は立体駐車場となっていてかなり規模の大きな施設となっています。

こちらが高層棟です。ほとんどが南向きという素晴らしい立地。

マンションとしてはあまり人気が出ないであろう北側を事業所として活用したり、おそらくですが騒音対策として新幹線と埼京線の線路から少し建物を話した際に生まれた空間に人工地盤を設置して有効利用するなど建物の配置を工夫していると思います。

 

第4街区

この街区は「ナリア」という愛称がついていて、3つの建物で構成されています。

1つ目が敷地南側にある「プラウドタワー武蔵浦和ガーデン」です。高さ約105.98mの超高層マンションです。

2つ目が敷地中央にある商業施設・駐車場棟で、メインテナントとして「マルエツ」が入居しています。

3つ目は敷地北側にある「プラウドタワー武蔵浦和テラス」です。高さ約103.11mの超高層マンションで、低層階にはウエルシアなどのテナントも入居しています。

これらすべての施設がラムザタワーを介して武蔵浦和駅までデッキで結ばれています。

 

第6街区

この街区には「ライブタワー武蔵浦和」という超高層マンションが建設されました。

武蔵浦和駅東口に隣接していて、武蔵浦和駅から最も近い街区となっています。

この「ライブタワー武蔵浦和」は高さ約131mで38階建てで、さいたま市内最高層のマンションで、下層部には商業施設等が入居しています。

ライブタワー武蔵浦和の建設と一緒に武蔵浦和駅東口の駅前広場も整備されました。

 

第7街区(第7-1,-2,-3,沿道)

この街区は全域にわたって中小規模の建物が立地しており、現時点ではまったく再開発が行われていません。

築年数の若いマンションもあることから再開発が行われるとしても相当先の話になりそうです。

 

第8街区

第8-1街区

この街区は「MUSE CITY(ミューズシティ)」という複合施設として2006年に完成しました。

2つの建物で構成されており、西側は商業施設棟となっており「ミューズシティ ショッピングスクエア」として、オリンピックやニトリが核店舗のショッピングセンターとなっています。

東側は超高層マンション「ミューズシティ ザ・ファーストタワー」です。なお、下層部はスポーツジムや医療施設などの施設が入居しています。

 

第8-2街区

この街区は、現在は中小規模の建物やコインパーキングとなっています。

今後の再開発に期待です。

 

第8-3街区

この街区も再開発がなされていません。

街区内には比較的新しい建物の「別所幼稚園」やURのマンション、そして古いですが簡単に建て替えできないであろう「さいたま中央郵便局」などがあり、再開発は相当先になるのではないでしょうか。

でも、日本郵政は丸の内の「JPタワー」をはじめとして各地の自社所有のビルを取り壊して再開発しているので、再開発に期待したいです。

 

第9街区

最後の第9街区は、武蔵浦和駅とその周辺の鉄道用地です。そのため、細長い区域となっています。

再開発ではないですが、JR東日本とその関連会社が高架下の商業施設や、駅構内のリニューアルなどを頑張っています。

 

地図を見ていただければわかりますが、第7街区や第8街区はコインパーキングや小さなアパートやマンションが入り組んでいます。

武蔵浦和の再開発の全体の完成はまだまだ先になりそうですが、さらなる発展が楽しみです。

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